目次
はじめに
本記事の目的
本記事は、ETC一体型クレジットカードの廃止背景と、現在主流の分離型ETCカード付きクレジットカードの選び方やおすすめをわかりやすく解説することを目的としています。難しい専門用語は避け、実際の選び方や注意点を具体例で示します。
背景(簡単な説明)
2018年の改正割賦販売法により、ETC機能をカード本体に組み込んだ「ETC一体型クレジットカード」の新規発行が廃止されました。これはカード紛失時の不正利用を減らすためです。その結果、クレジットカード本体とETCカードを別に持つ「分離型」が広く使われるようになりました。
読者に向けて
- ETC一体型を使っていた方
- これからETCカードを作ろうとしている方
- 年会費や発行手数料を抑えたい方
次章以降で、廃止の理由や分離型のメリット、年会費無料のカードの選び方とおすすめを丁寧に紹介します。
ETC一体型クレジットカードは2018年で廃止
ETC一体型カードとは
ETC一体型クレジットカードは、1枚のカードでクレジット決済とETC利用ができるカードです。カードを車載器に差し込むだけで料金所が通過でき、利便性が高い点が特徴でした。
廃止の背景
2018年6月1日に施行された改正割賦販売法により、新規発行が全面的に廃止されました。法律の狙いは、カードの盗難や不正利用といったセキュリティ上のリスクを低減することです。1枚で複数機能を持つと、不正が起きた際の被害範囲が広がる懸念がありました。
現在の主流は分離型
現在はクレジットカードとETCカードを別々に発行する「分離型」が主流です。分離型は、万が一クレジットカードが盗難に遭ってもETC機能を個別に管理しやすく、安全性が高まります。発行方法や料金体系はカード会社ごとに異なるため、利用時は確認してください。
一体型カード廃止の理由と分離型のメリット
廃止の主な理由
一体型カードは、ETC機能とショッピング機能が同じ磁気やICに結び付いていました。そのため、カードを盗まれたり紛失したりすると、高速道路の利用だけでなく買い物やサービスの支払いにも不正利用されるリスクがありました。実際の被害を防ぐため、発行側は安全性を高める必要があり、一体型は廃止されました。
分離型の安全性向上
分離型では、ETCカードとクレジットカードを別に発行します。ETCカードが盗まれても、通常はクレジットカードのショッピング決済には使えません。これにより被害範囲が限定され、利用停止や再発行の対応も容易になります。
特典やサービスは継続利用可能
ポイント還元や旅行保険、ロードサービスなどのクレジットカード特典は、分離型でも基本的にそのまま利用できます。ETC利用分のポイントはカード会社のルールに従って付与されるため、利便性が大きく損なわれるわけではありません。
日常での具体例と注意点
例:車内にETCカードを置き忘れ、盗まれた場合でも、クレジットカードでの買い物被害は起きにくいです。したがって被害を最小限にできます。ただしカードを2枚持つ手間や、紛失時の速やかな連絡・明細確認は必要です。紛失時はすぐカード会社へ連絡し、停止手続きを行ってください。
年会費無料のETCカード付きクレジットカードの選び方
はじめに
ETCカード付きのクレジットカードを選ぶときは、維持費と使い勝手を重視してください。ここでは、年会費が無料で使いやすいカードを見つけるポイントを具体的に説明します。
選び方のポイント
-
クレジットカード本体の年会費が無料
維持費がかからないことが第一です。年1回でも年会費が発生すると、トータルコストが上がります。 -
ETCカードの年会費が無料
本体は無料でも、ETCカードに年会費がかかる場合があります。年会費が無料のカードを選びましょう。 -
発行手数料が無料
発行時に手数料がかかると、初回コストが増えます。無料発行を確認してください。 -
ポイント還元率が高い
高還元率なら利用ごとに戻りがあります。たとえば還元率0.5%と1.0%では長期で差が出ます。 -
家族カードも無料で発行可能
家族でETCを共有するなら家族カードの有無と費用を確認してください。
注意点
発行に時間がかかるカードや、利用条件(一定額以上の利用で無料など)がある場合があります。申込前に条件をよく読みましょう。
チェックリスト
- 本体年会費:無料か
- ETC年会費:無料か
- 発行手数料:無料か
- 還元率:高めか
- 家族カード:無料で出せるか
これらを確認すると、自分に合った年会費無料のETCカード付きクレジットカードが見つかります。
年会費無料・発行手数料無料のおすすめETCカード付きクレジットカード
ここでは、年会費と発行手数料が無料で手軽に持てるETCカード付きクレジットカードをわかりやすく紹介します。各カードの特徴と、どんな人に向くかを簡潔にまとめました。
au PAYカード
- クレジットカード年会費:永年無料
- ETCカード年会費:無料(1年以内に1回利用で実質無料)
- 発行手数料:無料
- ポイント還元率:1.0%(Pontaポイント)
- 家族カード:あり(年会費無料)
ポイントがPontaで貯まります。普段からPontaを使う人や、スマホがauの方に特に便利です。ETCの利用があれば年会費実質無料になります。
dカード
- クレジットカード年会費:無料
- ETCカード年会費:初年度無料、2年目以降は前年度に1回利用で無料
- 発行手数料:無料
- ポイント還元率:1.0%(dポイント)
- 家族カード:あり(年会費無料)
dポイントが貯まりやすく、ドコモユーザーやdポイントをよく使う方におすすめです。年1回のETC利用で翌年の年会費が免除されます。
イオン首都高カード(WAON一体型)
- クレジットカード年会費:無料
- ETCカード年会費:無料
- 発行手数料:無料
- ポイント還元率:0.5%(WAONポイント)
- 家族カード:あり(年会費無料)
WAONを普段使いする方に向きます。ショッピングでWAONポイントを貯めたい方に便利です。
Orico Card THE POINT
- クレジットカード年会費:無料
- ETCカード年会費:無料
- 発行手数料:無料
- ポイント還元率:1.0%(Oricoポイント)
ネットショッピングでポイントを貯めたい人に向いています。還元率が高めで使いやすいカードです。
各カードとも発行手数料が無料なので、まずは自分がよく使うポイントやサービスに合わせて選ぶと無駄がありません。
ETCカードのメリットと注意点
メリット
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時間短縮と渋滞緩和
ETCを使えば料金所をノンストップで通過できます。朝夕の混雑時や高速の料金所での待ち時間が減り、移動がスムーズになります。 -
割引やポイントの利用
ETCマイレージサービスや割引制度で通行料が安くなる場合があります。例えば、平日夜間割引や連続利用によるポイント還元などが受けられます。 -
キャッシュレスで会計が簡単
クレジットカードと紐づければ現金のやり取りが不要になり、領収書や利用明細で経費管理がしやすくなります。
注意点
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差し忘れによる通行エラー
ETCカードを車載器に差し忘れると通常どおりゲートが開かず、後続車に迷惑がかかることがあります。出発前にカードの装着を確認しましょう。 -
カードの有効期限・紛失対策
有効期限が切れると使用できません。紛失した場合は速やかにカード会社に連絡し、利用停止手続きを行ってください。 -
車載器との相性・設定
まれに車載器が古いと正常に読み取れないことがあります。購入時や交換時に対応機種を確認してください。 -
請求内容の確認
不正利用を防ぐため、定期的に明細を確認しましょう。心当たりのない請求があればカード会社に問い合わせてください。
利用時のちょっとした工夫
- 予備カードやカードケースを用意しておく
- 運転前にカードが確実に挿入されているか一目で分かる場所に保管する
- 長距離前は有効期限をチェックする
トラブル時の対応
- ゲートで止まったら係員の指示に従い、落ち着いて対処する
- カード会社へ連絡して不正利用や再発行の手続きをする
これらを守れば、ETCは便利で経済的な移動手段になります。ぜひ日常利用のルールを決めて安全に活用してください。
まとめとおすすめ
要点のまとめ
ETC一体型クレジットカードは現在発行されていません。代わりに、ETCカードを別に発行する「ETCカード付きクレジットカード(分離型)」を選びます。年会費や発行手数料が無料のカードを選べば維持費がかかりません。ポイント還元率や利用シーンで使いやすいかを重視してください。
おすすめの選び方
- 年会費・発行手数料が無料のカードを優先する
- ポイント還元率が高いカードを選ぶ(例:日常の買い物で得られる還元)
- 家族カードが安価または無料なら家族でまとめて使いやすい
- 電子マネーやクレジット機能の連携があると日常利用で便利
具体的なおすすめタイプ
- 年会費無料でETC発行手数料も無料のカード:コストを抑えたい方に向く
- ポイント還元が高めのカード:高速道路利用以外でもポイントを貯めたい方に向く
- 家族カードや電子マネー機能付き:家族で乗る機会が多い方、日常の支払いをまとめたい方に向く
利用時のワンポイント
- ETCカードは有効期限や暗証番号を確認する
- カードの利用明細でETC料金の履歴を定期的にチェックする
- 複数台で使う場合は家族カードの発行を検討する
おすすめは、まず年会費・発行手数料が無料でポイント還元が実用的なカードを選び、必要に応じて家族カードや電子マネー連携の有無で絞り込むことです。